「2045年までにカーボンニュートラル実現」現代自が掲げる野心的目標 実現への具体的な取り組みとは

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現代自が「IAAモビリティ2021」で、2045年までにカーボンニュートラルを実現する野心的な目標を発表。(1)クリーンモビリティ、(2)次世代移動プラットフォーム、(3)グリーンエネルギーの3点に注力していくとした。

特筆すべきは「次世代移動プラットフォーム」

 また現代自動車は、カーボンニュートラルの実現に向けて(1)クリーンモビリティ、(2)次世代移動プラットフォーム、(3)グリーンエネルギー――の3点に注力していくと発表している。

(1)クリーンモビリティは、グローバルで販売する電動車(BEV・FCEV)の割合を2030年までに30%、2040年までに80%まで高めるとし、(2)次世代モビリティプラットフォームは、「IONIQ 5」を活用したロボタクシー(自動運転無人タクシー)や都心航空モビリティ(UAM:Urban Air Mobility)を活用し、世代移動プラットフォームの構築によって温室効果ガスの排出削減を目指し、(3)グリーンエネルギーは「グリーン水素(再生可能エネルギーによる水の電気分解で生産された水素)」の活用や車両を起点にしたスマートグリッド(V2G)、使用済みバッテリーの利活用などを通じて、2040年までにグローバル電力需要の90%を、2045年までに100%を再生可能エネルギーで賄うとする。

(1)クリーンモビリティについては「2050年までにグローバルで新車平均CO2排出量を90%削減する(2010年比)」と打ち出したトヨタや、「2040年までに電動車の比率を100%とする」と打ち出したホンダのように、他のOEMもそうした方針を打ち出しており、(3)グリーンエネルギーについてもトヨタは「2050年までに再生可能エネルギーと水素の活用などによりグローバル工場のCO2排出ゼロを目指す」とし、フォルクスワーゲングループも「2030年までに欧州および北米・南米の工場の電力を再生可能エネルギーに切り替える」「欧州の風力・太陽光発電所を拡張し電動車にグリーンエネルギーを供給する」と打ち出すなど、これらを目標と掲げているOEMも多い。

 特筆すべきは(2)次世代モビリティプラットフォームで、次世代モビリティプラットフォームを構築することによって都市における「モビリティの最適化」を進め、その結果温室効果ガス排出削減を目指すというのは、現代自動車がカーボンニュートラルに向けて打ち出している施策の特徴的な部分だということができるだろう。

 今後こうした「モビリティの最適化」への取り組みによって温室効果ガス排出削減を行うことを打ち出してくるOEMが増加してくるかどうか、注目したい。

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