“危機的”国内防衛産業の維持へ国が本腰 「輸入増→撤退→基盤崩壊」悪循環どう断ち切る

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防衛省が2022年度から国内防衛産業基盤の維持・育成を強化する。輸入装備が増加する一方で、国産装備の海外輸出が思うように進まず悪循環に陥っている防衛産業をどう立て直すのか。同省の打ち出した施策の一つが、DXの推進だ。

DX推進に11億円計上

韓国の航空機メーカーKAIのMRO施設(画像:KAI)。
韓国の航空機メーカーKAIのMRO施設(画像:KAI)。

 サプライチェーンの維持・強化に関して防衛省は令和4年度概算要求に、製造工程の効率化を促す企業の支援制度の創設と、防衛産業のDX(デジタル変革)を進めるための革新的な技術の研究に要する経費として11億円を要求している。

 海外に目を向ければ、アメリカ空軍の次期高等練習機としてボーイングとサーブが共同開発したT-7A「レッドホーク」や、イギリスが開発を進めている将来戦闘機「テンペスト」など、近年の防衛装備品開発では、開発期間の短縮とリスク低減に寄与するデジタル設計が多用されている。

 また、3Dプリンターを使用する部品の製造も増加の一途をたどっており、韓国は開発を進めている新戦闘機KF-21「ポラメ」に、国内企業が3Dプリンターを使用して製造する部品を多用することで、国産化率を引き上げる方針を示すなど、製造工程の効率化を可能とする新技術の導入も活発になっている。

 イギリスの軍事情報誌『Janes』は、防衛省が航空自衛隊の次期戦闘機の開発にデジタル設計を多用する方針を固めたと報じているが、日本の防衛産業はデジタル設計や3Dプリンターなどの新技術を使用する部品の製造では、先進諸国の防衛産業に比べてやや出遅れている感がある。

 防衛産業のDX推進と製造工程の効率化は、防衛産業基盤の強化だけではなく、日本の防衛力整備を円滑に進めていく上でも不可欠だ。来年度に予定されている防衛産業のDXを進めるための研究成果が再来年度以降、どのような形で実際の施策に反映されていくのか、今後も注目していく必要があると言えよう。

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