空飛ぶクルマ「2億円」は妥当か、はたまた法外か? 知られざる“購入リスク”と発表タイミングに迫る
スカイドライブは4月13日、個人向けの機体販売を開始したことを発表した。納期は2025年以降としており、価格は150万ドル(約2億円)とのことだ。これは高いのか、安いのか。
型式証明の取得に向けた動き

スカイドライブでは、SD-05に適用される審査基準を小型飛行機に適用される
「耐空性審査要領第II部」
をベースにすることで、2022年4月に国交省と合意している。
また、安倍内閣で外務副大臣を務めた国交省OBの三ツ矢憲生(のりお)氏を顧問に迎え入れるなど、同社は国交省対応に万全の体制を整えている。
型式証明というと、国産旅客機スペースジェット(旧称MRJ)が、主要な輸出先である米国当局の審査が障壁となり、開発中止に至った苦い経験を残したばかりである。
SD-05はMRJの二の轍(てつ)を踏むことなく、まず国内の型式証明取得を淡々と進める戦略を採っているが、このスカイドライブの技術最高責任者(CTO)こそ、かつて
「MRJのチーフエンジニア」
を務めた岸信夫氏だ。
MRJのリベンジがSD-5だというわけではないが、苦く貴重な経験は空飛ぶクルマに生かされていることは間違いない。
越パシフィック・グループと販売契約

SD-05は既にベトナムのパシフィック・グループとも販売契約を交わしており、2026年以降に最大100機の販売が見込まれている。
ただし、パシフィック社はベトナムの公共事業を多く手掛けている企業であり、あくまでも社会実証を目的とした購入と考えられる。
空飛ぶクルマの実用化に向けた各種法規制を検討するために、SD-05を実験的に用いた実用評価を行うのであろう。
ベトナムでは
「交通渋滞の慢性化」
が問題になっており、CO2削減への取り組みも求められるなか、この新しい交通システムに高い関心を寄せている。