羽田空港アクセス線が“呼び水”に? 一躍注目の「総武線・京葉線接続新線」、実現のキモは「MICEエクスプレス」だ
キモは混雑緩和よりもインバウンド需要

一方、インバウンド(訪日外国人)需要を前提に、羽田・成田の二大空港を乗り換えなしでつなぐ一気通貫線構築のためにも短絡線は必須、との声もある。「国際競争力の強化」の大看板を考えれば、むしろこちらの方がすっと腑(ふ)に落ちるだろう。
両空港を直結する列車は現在、京急~都営地下鉄浅草線~京成電鉄のエアポート快特/アクセス特急があるが、あくまでも普通電車で所要時間も1時間40分程度と少々長い。また、
「成田~羽田のトランジット(乗り換え)需要はあまりないのでは」
との見方があるのも事実だ。単に乗り換え需要だけであれば、前述のエアポート/アクセス特急や高速バスなどでも十分だろう。だが、
「オタクやMICEの需要に応える」
という別視点に立てば、短絡線の戦略的重要性は格段に跳ね上がる、との指摘も少なくない。JR東日本にとっても有益で、競合各社が逆立ちしても参入できないアドバンテージでもある。人口減少で通勤・通学利用者の漸減が確実視されるなか、利益率の高い特急列車は魅力的だろう。
キモは混雑緩和よりもインバウンド需要

ちなみにMICEとは、
・Meeting:会議
・Incentive Travel:研修旅行
・Convention:国際会議
・Exhibition Event:展示会
の略で、政府が推進する観光立国、つまり2030年にインバウンド(訪日外国人6000万人を達成するためのけん引役でもある。
京葉線沿線には千葉から東京方面に向かって、
・幕張メッセ(展示場)
・ららぽ-と(巨大ショッピング・モール)
・TDR(巨大テーマパーク)
・東京ビッグサイト(展示場)
・有明・お台場地区(ショッピング&アミューズメント)
など、国内屈指の集客アイテムが団子のように並び、インバウンドの来訪も非常に多い。特に近年は幕張メッセや東京ビッグサイトで開催されるコミック・マーケット(コミケ)は外国人にも大人気で、ここで行われる各種会議や展示会も最近では外国人の姿が目立つ。