「罰則ない」「不審者っぽい」 自転車ヘルメット“努力義務化”に集まる散々な声! 50人以上に聞いてわかった世間の無関心 「それより運転マナー改善が先だ」
4月1日から、自転車でのヘルメット着用が努力義務化された。本当にかぶっている人は増えているのか。
ヘルメットをかぶる人はゼロ
「自転車でヘルメットなんてかぶらないでしょ。かぶってる人、子ども以外で見たことないよ」
東京から電車で2時間ほど、関東地方のコンビニで自転車に乗る高齢男性の意見。4月1日から自転車でのヘルメット着用が努力義務化されたため、筆者(日野百草、ノンフィクション作家)は関東地方から東北に至るまで、3月からこれについての意見を事あるごとにヒアリングしてきた。
はっきり言ってしまうと、50人以上に聞いたが
「これをきっかけにヘルメットをかぶる」
と言う人は皆無だった。筆者の限り、ゼロである。
実際、4月1日を迎えてもかぶる大人はいなかった。筆者の住む多摩地域にもいない。見事なまでにいない。決してあおってるわけではなく、本当にいないのだ。
「なんかレースやってるみたいな人はかぶってるね。あと小さい子どもさん。でもこんなママチャリでかぶってる大人なんて見ないわね」
4月1日、コンビニ前に買い物に来ていた高齢女性の談。朝からスポーツバイクの列が整然と甲州街道を走ってゆく。彼らは昔からかぶっている。筆者も若い頃はロードバイクをかじっていたのでかぶっていた。もう四半世紀以上も前、ツール・ド・フランスは地上波で放送されていたが、今よりもっと奇異な目で見られた時代だ。
だから筆者もヘルメットを「かぶったほうが安全」であることはわかるし、それが大前提だ。しかしみなさんも恐らく、住んでいる地域で見ているであろうとおり、大半がヘルメットをかぶらないという現実がある。
「やっぱり変よ。面倒だし、普通はかぶらないでしょ」