マツダ史上最強“340馬力” 北米仕様のごっついガソリン車「CX-90」は時代遅れか、はたまたEV蹴散らすのか
マツダの北米法人はこのたび「CX-90」を世界初公開し、話題となった。同車は北米市場のニーズを踏まえて開発されたミッドサイズのSUVである。
なぜ今ガソリン車なのか

そんなCX-90のスペックに注目が集まる一方、
「なぜ今ガソリン車なのか」
という疑問もあるだろう。脱炭素社会を目指す観点から、ガソリン車から電気自動車(EV)へのシフトは世界的なトレンドになっている。
ただ、EVにも普及への課題がある。そのひとつは、充電ステーションの整備が追いついていないことだ。広大な土地を走り回る米国では、
「充電切れを恐れて遠くまで走るのが不安」
という人も少なくない。また、EVは値段が500万円以上の製品が多く、購入の金銭ハードルが高いこともネックとなっている。そのようなことから、テスラなどEVの躍進は目覚ましいものの、ガソリン車のニーズがすぐに衰えることはないと言える。
さらに、北米はピックアップトラックに次いでSUVが人気で、米国内の年間新車販売台数の約50%がSUVとのデータもある。米国のSUV市場は、日本や他国メーカーがしのぎを削る激戦区となっている。多くの人たちにとってSUVは実用的で、米国的なライフスタイルを象徴するものとして魅力的なのだ。