「空母への野望」尽きぬ韓国 尹政権60%不支持で、建造計画どうなる? 軍も「重空母」研究着手で今後見えず
手を替え品を替え検討され続ける4万5000t級の「韓国製空母」計画。はたして実現なるのか。
尹政権の支持率次第で可能性も

独島は日本領竹島のこと、安重根は伊藤博文を暗殺した男、尹奉吉は天皇誕生日の祝賀式典に手りゅう弾を投げ込んだ男のことである。その命名の是非はともあれ、「かが」を日本帝国海軍復活とする韓国側と同様に、日本からすると
「国際法無視の不法占拠」
「テロリスト」
ではあるが、これまた韓国側からすれば正当かつ英雄となる。なるほどナショナリズムの問題が優先されるとするのなら、頓挫を繰り返しながらも韓国製空母の計画が消えないわけだ。
「保守派のなかには「日本から独島を守るために空母」という政治関係者もいます。韓国は保守もリベラルも韓国領「独島」の話となると意見は一致しますから」
ちなみに李承晩は韓国の初代大統領で日本領「竹島」を「独島」として取り込んだ海洋境界線「李承晩ライン」を設置(国際法違反)したことで知られる。あくまで彼の例えであり、李承晩は毀誉褒貶(きよほうへん)の激しい人物でもあるので、筆者は「空母李承晩」に懐疑的だが、すでに独島だ、安重根だがあるのだから絶対とは言えず、現政権である尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権の支持率次第ではありえる話かもしれない。
ともあれ、手を替え品を替え検討され続ける4万5000t級の「韓国製空母」計画。尹政権はこれまで空母保有に後ろ向きだったが、3月に入り世論調査で不支持率が60%台に上昇、また韓国軍当局も、国防省の話としてこれまでの計画以上の「重空母」の研究に着手すると明らかにしている。実効性は不明だが、「日本より先に空母」がある限り、ナショナリズムの点からも韓国の「空母の野望」は消えそうにない。