新潟の珍現象? 冬になると車が「黄ばみ」やすくなるワケ

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新潟県の一部では、車のボディが黄ばみやすいという。いったいなぜか。

新潟の地下水は生活面でも影響

地下水に含まれる鉄分の多さは土地柄も関係あり?(画像:写真AC)
地下水に含まれる鉄分の多さは土地柄も関係あり?(画像:写真AC)

 地下水に含まれる鉄分などは、地表の成分が地下へ浸透したのではない。地層が形成された何万、何十万年以上前、当時の地表に生息していた植物がわずかに含んでいた成分が地層中で濃縮されたものとされている。そうした地層に含まれていた鉄分が、地下水に溶け出していると言われている。

 そのため鉄分を多く含んだ地下水は、新潟地域特有の土地柄的な問題もあるのかもしれない。新潟は豊かな地下水源を持ち、上質な湧き水が有名だ。全域が飲用に適するわけではなく、目に薄赤く見えるほど鉄分を含んだ水も少なくない。

 こうした地下水の影響は生活面にも影響しており、わかりやすいのは道路への影響だ。前述のとおり、さび水は鉄分を多く含む。降雪時に散水されたさび水が乾くと、道路や建物のコンクリートが濃い銅色に染まってしまう。一面がさび色に覆われた道路は、雪解けを終えた新潟の風物詩にもなっている。

 車が黄ばんでしまいやすいという以上にさまざまな問題をはらんでいる地下水利用だが、積雪対策としては有用である。代替策が見つかるまでは、雪の季節に新潟を走る際はこまめな洗車を心がける必要があるというわけだ。

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