携帯会社なのになぜ? 3大キャリアが「シェアサイクル」「タクシー配車」事業に本気で取り組むワケ

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通信大手3大キャリア(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク)がモビリティ事業に取り組んでいる。その背景を解説する。

5G通信の有望利用用途である自動運転

自動運転のイメージ(画像:写真AC)
自動運転のイメージ(画像:写真AC)

 NTTドコモは、横浜市で日産と一緒に自動運転オンデマンド配車の実証実験を実施したり、愛知県で自動運転車内でのコンテンツ提供を行ったりしている。KDDIは、自動運転システム開発ベンチャーであるTier4や、WILLERへの出資を通じて自動運転への取り組みを広げており、運行管理システムの開発や車内コンテンツの提供といった形で各地での実証実験に関わっている。

 ソフトバンクは、大学発ベンチャーである「先進モビリティ」との合弁会社である「BOLDLY」(旧SBドライブ)を設立し、各地で自動運転バス実証を行っており、茨城県境町では2年を超える定常走行も実現している。

 自動運転の進化には通信技術の発展が不可欠であり、キャリア側から見ても自動運転は5G通信以降の有望な利用用途である。また、無人サービスという点で利用者認証やキャッシュレス決済も重要な機能であり、各社が注力する領域と重なる。乗客が車内で過ごすためのエンターテインメントなどのコンテンツも新しいビジネス機会を狙う領域になるだろう。

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