シカゴ・オヘア国際空港が「乗り継ぎ最多」空港に選ばれたワケ 米国圧勝の背景とは

キーワード :
, ,
世界中に張り巡らされている旅客・輸送を担う空路の網目。先日、“世界で最も乗り継ぎ回数の多い主要空港”をランキング化した「メガハブ2022」が3年ぶりに発表された。今回はロンドン・ヒースロー空港ではなく、米国のシカゴ・オヘア国際空港が1位に。米国をひとり勝ちに導いた勝因とは?

ワクチン普及率が勝敗の決め手?

コロナ禍での渡航イメージ(画像:写真AC)
コロナ禍での渡航イメージ(画像:写真AC)

 米国は新型コロナウイルスの影響に大打撃を受け、一時は世界中の感染者の約4人にひとり、死亡者の約5人にひとりが米国人という、「最悪のコロナ感染国」と呼ばれる事態になった。しかし、ファイザー社のワクチンが開発されたことを皮切りに、世界に先駆けて、集団接種に取り組んだ。

 札幌医大フロンティア研ゲノム医科学の示す「新型コロナウイルスワクチン接種率の推移」によると、米国の「ワクチン部分摂取率」は約80%とされている。世界の平均律が約69%ということを鑑みれば、普及率の高さが知れる。

 さらに、米国は他の先進国に先駆けて2021年11月より入国制限緩和を実施。世界との交流をいち早く進めていた。2021年の終わりといえば、コロナ禍真っただ中だったといっても過言ではないが、経済を優先すると見られていた。

 加えて、米国国内には日本の新幹線のような高速鉄道はなく、主流の移動手段は飛行機だ。日本の25倍以上の国土を誇る米国だけに、空港の数は大小合わせて1万3500以上と圧倒的な数である。

 ワクチンの普及率から入国制限緩和が早かったため、各空港の需要が総じて高まり、今回のメガハブ2022の結果につながったと考えられる。

順位を上げた羽田空港

羽田国際空港(画像:写真AC)
羽田国際空港(画像:写真AC)

 振り返って、日本の空港は前回22位だった羽田空港が14位と、ランク順位を上げた。ヒースロー空港(22位)を押しのけてのランクインと考えれば、かなりの出世といえるだろう。

 成田国際空港会社(NAA)の2022年8月運用状況速報値によると、国際線・国内線を合わせた総旅客数は前年同月比2.55倍、167万7282人だった。4か月連続で100万人を突破し、回復の兆しが見られるようだ。

 日本は入国制限の解除が他国よりも慎重だったが、国際的なつながりへ復帰の風が吹いているようだ。願わくば、このまま完全復帰を目指したいところだ。

 世界的にコロナのトンネルを抜ける前兆を感じられた空港利用データの推移。グラント氏がいうように他ハブ空港の回復傾向が見られれば、今度こそ平穏が帰ってきたともろ手を挙げて喜べるかもしれない。

全てのコメントを見る