「CA = 憧れの職業」の時代は終わったのか? コロナが暴いたインフラ職種の脆弱性、就職ランキング50位にすら入れない現実とは
“空白世代”の人材不足をどう補うのか

CAのイメージが変化している現在、「空が仕事場」「国内や海外を飛び回る」といった特徴のみでは、良い人材は集まらない。アラブ首長国連邦のドバイを本拠とするエミレーツ航空でCAを7年間務めた筆者(加藤舞、海外旅行ライター)は、各社は企業価値を高めるためにも、
・働きやすさ
・待遇の良さ
でもっとアピールすべきだと考える。
CAは男性の雇用も徐々に増えているが、依然として女性の割合が多い特殊な職種だ。また、外資系エアラインでは育休や産休時の給与補助がない会社も多い。筆者の周りでは、育休と産休を合わせて1年間の無給休暇しかなく、退職する同僚が多かった。例え1年間の無給休暇から会社に戻っても、拘束時間が長く、不規則なスケジュールで、育児との両立は厳しそうに見えた。
「会社が日本をベースとしており、女性従業員へのしっかりしたサポート制度があれば、ずっと働きたい」
と、日本人の同僚とよく話していた。プライベートとのバランスがうまく取れない仕事は、年齢が若いうち、もしくは短期的に勤務するには良くても、長期的には続けることは難しいのだ。
一方、日本の航空業界は女性の働きやすさに大きく配慮しており、出産後もキャリアを続けやすい環境が整えられている。ANAは最長で子どもが満2歳になるまで、JALは子どもが満3歳になるまでの育休が取得できる。それに加え、時短勤務の選択や最長2年間休職を認める配偶者転勤同行休職といった制度も始まっている。
以前なら、家庭のためにキャリアを諦めなければならなかった環境は大きく改善し、より柔軟に個々のライフスタイルに沿えるようになったことは、大きなアピールポイントだ。
ANAは2020年より兼業制度を導入しており、リスクヘッジのために収入の柱を分散させることもできるようになった。働きやすい制度が整えられているほど、会社の価値も上がり、良い人材の確保につながる。エアライン業界復活のためにも、人材は会社の大切な資産と考え、
「長く働ける仕事環境」
へとより進化していくことを期待したい。