インドネシアでNEXCO西参画の高速道路開通 市街地に連続高架橋 設計や施工方法を提案
全長4.3km 既存一般道の上に建設
インドネシア中部スラウェシ島のマカッサル市で2021年3月、NEXCO西日本が経営参画する高速道路「A.P.ペタラニ高架有料道路」が開通した。
今回開通した道路は、人口約150万人のマカッサル市を通過する都市内高速道路で、市の港湾と空港をつなぐ環状高速道路の一部。港湾の物流機能向上や市街地交通の分散、渋滞緩和を目的に、既存路線を延伸する形で建設された。交通量の多い既存の一般道の上に全長4.3kmの連続高架橋を架設する難易度の高い工事だったという。
施工は、2020年5月に日本高速道路インターナショナル(JEXWAY)、海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)とともに株式を取得したPT Margautama Nusantara(MUN社)の子会社である、PT Makassar Metro Network(MMN社、旧BMN社)が担った。
NEXCO西日本は2015年8月、高速道路の建設・管理に関する事業連携、PPP(官民連携)事業への参画を目的に、MUN社と包括的技術連携を締結。この連携に基づき社員をMUN社に出向させ、道路建設においての設計・施工方法の提案、品質・安全性向上などの技術指導・支援を行った。
具体的には、将来の維持管理を容易にするためインドネシアでは導入されていない橋梁の桁の剛結構造の採用や、BOXセグメント接合部からの雨水侵入を防止するエポキシジョイントによる防水、走行性や耐久性を向上させるためのジョイント据え付け精度を上げる施工方法などを提案・指導したという。
A.P.ペタラニ高架有料道路は3月18日(木)11時に開通。式典ではバスキ・ハディムリヨノ公共事業・国民住宅大臣による挨拶と開通宣言などがあり、同日夕方にはジョコ・ウィドド大統領が開通区間を視察している。