グアムにある車を東京から運転 ソニーとドコモが国境越えで5G遠隔操作実験
ソニーとNTTドコモが、車両を遠隔運転する実証実験を実施。ドコモパシフィックの5Gを活用し、東京の開発拠点から約2500km離れたグアム島のソニー車両を運転した。
2500km離れた車を運転

ソニーとNTTドコモは2021年3月、5Gを活用し、東京から約2500km離れたグアム島の車両を遠隔操作する実証実験に成功したと発表した。
車両は、ソニーの「Sociable Cart(ソーシャブルカート)」SC-1を使用。SC-1は、前後左右にイメージセンサーを搭載しており、車内のディスプレイで車両の周囲を一度に把握できる。超高感度のセンサーと高い解像度のディスプレイにより、昼夜を問わずライトなしに周囲を認識しながら運転できるという。
実験は、グアムの検証用屋外施設で乗客を乗せた状態で実施した。SC-1から東京のソニー開発拠点に車両の周辺映像をリアルタイムで伝送し、東京のドライバーが映像を見ながら運転した。通信はドコモの100%子会社であるドコモパシフィックの5Gを利用した。
ソニーはSC-1を利用したクルージングサービスを国内で展開している。今後「移動を楽しくする」サービスを拡充していく方針だ。ドコモはこの実験の成果を生かし、海外での新たな旅行体験や移動体験の創出、働き方改革などでの事業の可能性を検討する。