JR東社長「ローカル線→バス転換、経費負担は30年」発言から考える、公共交通の本来あるべき姿とは? 路線維持の是非は主題ではない!
JR東日本・深沢祐二社長の、ローカル線バス転換に関する発言が話題を呼んでいる。その背景ににあるものとは。
JR西・長谷川社長「公的な関与も必要」

留萌本線の場合、当初から多くの沿線自治体で利用者が少なく、廃止やむなしという声が強かった。同線沿線では、高速バスなどの代替交通機関が整備されていることが大きく作用した。
「古びた原則論」といわれればそれまでだが、国鉄分割民営化の際、ローカル線は廃止されないと高らかに掲げられていた。しかし、現状はこのとおりだ。
国土交通省は現在、赤字路線の廃止・バス転換を勧める方向へと動いている。一方、JR各社はこれに反発する動きもある。『日経ビジネス』2022年10月3日号に掲載された記事で、JR西日本の長谷川一明社長は次のように発言している。
「分割民営化でできた企業形態は不可逆的だが、JRグループで共通化できるところは一緒にやるという経営思想はあっていい。 ローカル線には公的な関与も必要だ」
国鉄分割民営化にあたっては、当初はNTTのように東西2社分割が検討されたものの、最終的に現在の形に分割された経緯がある。結果、JR三島会社(JR北海道、四国、九州)のように、最初から赤字が決定的な会社が誕生するなど、現在の苦境を生む原因となった。赤字ローカル線への対応も、各会社で行うハメとなり、国に対して支援を求める動きを停滞させる原因となっている。
地方での人口減が進むなか、JR各社、沿線自治体にとっても、鉄路を維持する負担は膨大だ。ローカル線維持の是非ではなく、鉄道が今後、
「公共交通機関としてどう維持されていくのか」
というところまで考えるには、JR各社の再編や再国有化など大規模な改革も必要となってくるだろう。