飛行機が海の自然を守る! 特殊センサーを使った「潜らない水域調査」をご存じか

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水域調査の課題の解決手段として、近年、特殊な航空機センサーを取り付けた小型飛行機やドローンが注目されている。

水に触れず、空から調査を

ALBの計測イメージ(画像:国土交通省四国地方整備局)
ALBの計測イメージ(画像:国土交通省四国地方整備局)

 地球規模の課題である気候変動問題。その解決に向け、環境省は2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにする「カーボンニュートラル」を目指すことを宣言した。その実現のためには、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量の削減に加え、吸収作用の保全と強化が必要とされている。

 森林は二酸化炭素の吸収源として一般的だが、その面積は伐採や火災などで世界的に減少傾向にある。そこで近年、吸収源の新しい選択肢として注目されているのが、「ブルーカーボン生態系」と呼ばれる海洋生態系だ。

 ブルーカーボン生態系とは、アマモやコンブなどが生育する藻場、湿地・干潟、マングローブ林などで、光合成によって大気中の二酸化炭素を取り込み、有機物として貯留する。その面積あたりの二酸化炭素吸収速度は、陸域の森林などと比べると5~10倍と非常に速い。

 日本は四方を海に囲まれているため、炭素吸収源としての海域のポテンシャルが高い。このことから、ブルーカーボン生態系、特に全国各地に分布する藻場を把握し、二酸化炭素吸収量の算定につなげることが喫緊の課題となっている。

 水域の調査と言えばこれまで、ダイバーが行う潜水調査のほか、魚群探知機やサイドスキャンソナーを搭載した船で海底の情報を記録する音響測深などが行われてきた。しかしこれらの方法は、調査を行う人の熟練度によって結果が左右されたり、時間がかかったりしていた。

 このような問題を解決するものとして近年注目されているのは、特殊な航空機センサーを取り付けた

・小型飛行機
・無人航空機(ドローン)

だ。空中写真や高解像度画像を取得して画像解析を行ったり、航空レーザー測深機を使って海底地形を解析したりする方法だ。

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