日本より「飲酒運転」事故が多いのに 法律はなぜか緩いイギリス、その「抑止策」も独特だった!
「飲んだら乗るな」が当たり前になった現代でも、日常的に目にする飲酒運転による事故のニュース。一方、パブ文化が盛んなイギリスでは、日本より緩い基準による法令で運用がなされている。抑止のための意外な方法とはどのようなものなのか。
パブ文化が盛んなイギリスの場合
しかし、パブ文化が盛んなイギリスではもっとゆるい。
呼気100ml中35マイクログラム(スコットランドは22マイクログラム)。日本の基準に照らし合わせると呼気1リットル中アルコール濃度0.35mgとなる。これは日本の2.33倍だ。
アルコール代謝には人種の違いもあるだろうが、イギリス政府のウェブサイトによると、体重、年齢、性別、代謝、飲んでいるアルコールの種類と量のほか、最近食べたものやそのときのストレスレベルまでも関係するのだという。
2022年2月の話だが、筆者はロンドンに滞在中で、イギリス人宅の夕食に招待された。ゲストには郊外に住む一家もいて、78歳の婦人が前半はビールやワインを飲み、後半は帰りに運転するからと水やハーブティーで酔い覚ましを試みていた。そして23時台、酔っぱらった夫や息子を乗せて帰っていった。
まるで酔っ払った様子もなく、運転を任された婦人のタフさに感服するとともに、いまも飲酒運転が行われているのが時代錯誤に思えて強烈な印象を残した。