シェアサイクルの「駐輪場」もはや迷惑施設か? 相次ぐ返却トラブル、サービス人気だけに現状が悔やまれる

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全国的に普及しているシェアサイクルだが、その一方で抱えている課題も多い。いったい何か。

「迷惑施設」としての側面

シェアサイクルとサイクルポート(画像:写真AC)
シェアサイクルとサイクルポート(画像:写真AC)

 サイクルポートがいまいち広がらない理由――それは、

「迷惑施設」

としての側面があるからだ。サイクルポートは、いわばごみ焼却場や下水処理施設と同じで

「必要性は認めるが、自分の住む地域には作らないでほしい」

施設と言える。

 サイクルポートは毎日、大量の自転車が借りられたり、返されたりするため、利用者の駐輪マナー次第で周辺には大きな迷惑がかかる。ましてや車体が決められた場所からあふれていたり、不特定多数の人が出入りしたりすることもしばしば。当然、「はい、いいですよ」と設置を快く許可してくれる土地所有者も多くないだろう。

 中央区はこのような問題を避けるため、現在69あるサイクルポートのうち10か所で、返却できる駐輪台数を制限している。それ以外のサイクルポートには、マナーが悪化すれば継続が困難になるといった注意書きが掲示されている。

 2021年に「東京都自転車活用推進計画」を改定した東京都では、「サイクルポートの拡充のため、公有地等における用地確保の支援」を普及促進の事業のひとつに掲げている。東京都に早速話を聞いたところ

「都有地にサイクルポートを設置したいということであれば協力する」

というのが基本姿勢だと言う。

 加えて、東京都ではドコモ・バイクシェア、オープンストリート、ループ(ループ)の3社による「ポート用地共同利用検証事業」を実施中だ。

 これは、各社のサイクルポートを共同利用する実験で、現在は西新宿の三つのサイクルポートで検証が行われている。東京都では2023年3月までの検証を踏まえて、結果を公開する予定だ。

 シナネンモビリティPLUS(ダイチャリ)がポート数を増加させていることを考えると(神社の境内にサイクルポートを設置しているケースもある)、3社のサイクルポート共同利用が可能になるだけで、サイクルポートの不足問題は改善していくだろう。

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