新横浜駅へのアクセスが飛躍的にアップ! まだまだ知られていない「相鉄・東急直通線」の開業効果とは

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相鉄・東急直通線レール締結式が7月15日、開催された。開業は2023年3月を目指している。いかほどの効果があるのか。

新横浜アクセスが飛躍的に向上

新横浜駅は「シンヨコ」という通称で親しまれている(画像:岸田法眼)
新横浜駅は「シンヨコ」という通称で親しまれている(画像:岸田法眼)

 相鉄・東急直通線の大きなポイントは、新横浜へのアクセスが飛躍的に向上することだ。新横浜かいわいには

・横浜アリーナ
・横浜国際総合競技場
・新横浜ラーメン博物館

というランドマークがある。

 また、JR東海の東海道新幹線をはじめ、JR東日本横浜線、市営地下鉄ブルーラインが集う交通の要衝で、交通アクセスが充実する。

 まずは東急側の視点で述べてみよう。

 現在、東京~新横浜間は東海道新幹線が近くて、早い。しかし、運賃に新幹線自由席特急料金870円を加算しなければならず、高いのが欠点だ。

 在来線の場合、JR東日本の東京からだと、東海道本線の列車に乗り、横浜で京浜東北線、東神奈川で横浜線にそれぞれ乗り換え(横浜でも横浜線直通列車に乗り換えられる)。もしくは、京浜東北線に乗り、鶴見で市営バス41系統新横浜駅行きに乗り換える。

 東急の場合、東横線は菊名で横浜線に乗り換え。田園都市線は、あざみ野でブルーライン、もしくは長津田で横浜線に乗り換える。いずれも乗り換えは致し方ないにしても、回り道を強いられる。相鉄・東急直通線は回り道が解消されることで、安く、早く移動できる。

 相鉄・東急直通線は目黒線直通列車が多く設定される予定で、特に都営三田線大手町~東急新横浜線新横浜間(目黒線経由)は、東海道新幹線の東京~新横浜間に相当する。関東地方以外に住んでいる人にとっては意外と思われるかもしれないが、東京駅と

・大手町駅(東京メトロ東西線、千代田線、半蔵門線、都営三田線)
・二重橋前駅(千代田線)

は地下道で直結しており、“実質”東京駅なのだ。

相鉄側の視点から見ると……

新横浜駅で神奈川東部方面線(相鉄・東急直通線)レール締結式が執り行なわれ、相鉄・東急直通線の線路がすべてつながった(画像:岸田法眼)
新横浜駅で神奈川東部方面線(相鉄・東急直通線)レール締結式が執り行なわれ、相鉄・東急直通線の線路がすべてつながった(画像:岸田法眼)

 次に相鉄側の視点で述べてみよう。

 相鉄沿線から東海道新幹線に乗り継ぐ場合、横浜でJR東日本もしくはブルーラインに乗り換え。もしくは、海老名で小田急電鉄に乗り換え、小田原へ向かうという選択肢がある。相鉄・東急直通線の開業で新横浜へは大幅に近くなる。

 利便性の向上は、東海道新幹線アクセスだけではない。神奈川県の運転免許センターの最寄り駅が二俣川なので、住んでいる地域によっては相鉄・東急直通線経由のほうが近くなる。東急沿線はもちろんのこと、横浜線やブルーライン沿線の住んでいる人にも朗報だ。今まで免許の更新で最寄りの警察署を利用した人々も、

「一度、相鉄・東急直通線に乗って、運転免許センターで免許を更新しよう」

という気になるだろう。

 相鉄グループも相鉄・JR直通線の開業前から、沿線の再開発に力を入れている。今後もふたつの都心直通ルートにより、“住みやすい沿線”をいっそうアピールすることで、沿線人口の増加を図ってゆく。