仁義なき航空戦争「中国編」 エアバスがボーイングに圧勝したワケ

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国の航空大手によるエアバス機の大型購入契約が報道された。その額、292機で約5兆円。ボーイングの巻き返しなるか。

自国の経済対策としての側面も

中国国旗(画像:写真AC)
中国国旗(画像:写真AC)

 中国政府は、他のB737Max機の墜落事故以降、ボーイングのB737Maxの運行停止を継続している。航空機の安全性を鑑みてより慎重になるならば、B737Maxは選択されにくい。さらに、ボーイングの広報担当者が指摘するような地政学的な問題であるならば、選択肢にすらなり得ないのではないだろうか。

 エアバスは元々中国での販路拡大を念頭に、ボーイングよりも踏み込んで中国の天津工場に製造工程を移してきた。天津工場では、A320neo、A321neoのいずれも生産可能であり、今回の大型契約はもくろみどおりといっていい。

 中国政府にとっても、天津工場で最終組み立を行うのであれば、新型コロナウイルス感染拡大で疲弊した経済の高揚対策として期待するところは大きいのかもしれない。

 結局のところ、安全性、納入スケジュール、地政学的な事情、中国国内の景気対策など、どの要素をとってみても、A320neo対B737Maxによる仁義なき戦い中国編では、エアバスに軍配が上がるのは自然な流れだった。

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