単なる「輸送網」ではない! 近年よく耳にする「サプライチェーン」の真意とは何か
近年、よく耳にするようになったサプライチェーンやロジスティクス。その本当の意味とは。
中国や韓国の戦略

中国や韓国では現在、巨大な港湾や空港が建設されており、サプライチェーンのインフラとも言うべきハード整備が着々と進んでいる。
これはハブ機能を自国内に引き込んで、運営の主導権を担う戦略で、日本はそこで小分けされた貨物を受け入れるという状況に陥っている。インフラ整備はもちろん国策としての課題で、物流業界の責任もあるが、国としての支援も必要になる。そこに生命を吹き込むのが、SCMの運営力であるはずだ。
特に中国の「一帯一路」構想は、陸路と海路の両面から進められており、完全に運営主導権を握る戦略だ。東アジアとヨーロッパのサプライチェーンを独占すれば、インフラビジネスとしても効率は向上する。ただロジスティクスとしての管理能力がどこまで伴うかは日本としても競争であり、今後注視すべきところだ。