自動車産業復活で「波及効果は2.5倍」 550万人に向け自工会豊田会長が送ったエールとは

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日本自動車工業会(自工会)の豊田章男会長は、2021年1月8日に年頭メッセージをYouTube上で公開した。自工会は箱根駅伝のTV中継でも「クルマを走らせる550万人」と題したテレビCMを放映するなど広報活動を積極的に行っているが、どのような情報発信をしているのだろうか。

自動車産業で働くすべての人に豊田会長が送るメッセージとは

動画では、550万人いるとされる自動車関連事業の従業員の様子も紹介された(画像:日本自動車工業会公式YouTube)。
動画では、550万人いるとされる自動車関連事業の従業員の様子も紹介された(画像:日本自動車工業会公式YouTube)。

 また「550万人が一歩前に出たら大きいパワーになる」という点だけれど、厳しい状況になっているメーカーの社員も一歩踏み出したいと考えていることだろう。

 しかし経営陣が間違った方向に進んでしまったらいかんともしがたい。伸び悩んでいるメーカーの社員から「トヨタがうらやましい」という声を聞くことが最近になって増えた。

 もちろん豊田自工会会長もそういったことを当然の如く認識していると思う。

 トヨタの社員向けには10年近く前から「もっと良いクルマを作ろうよ」といい続けています。具体的な内容無し。当初トヨタ社員も理解出来なかったという。この点、豊田社長に聞いてみたら「自分で良いクルマを考えてくださいということです」。

 いまや「自分で考える」はトヨタのなかで大きな流れになっており、だからこそ人気車を次々と発売し、欧州市場でも日本勢の中で唯一販売台数を伸ばしている。同じことを自動車関連企業の皆さんにもお願いしたいのかもしれない。

 とはいえ、ほかの企業に「頑張れ!」は失礼。「日本にとって大切な仕事をしているんですよ」といえば考えるでしょう。

 返す刀で日本政府に対し「カーボンフリーは素晴らしい英断」と前置きしたうえで、電力をどうやって作るかなど、総合的なエネルギー戦略をハッキリ出してほしいという発信もしている。

 エネルギー問題はカーボンフリー政策の根幹になる。この点を明確にしない限り、技術開発から製品化まで長い年月がかかる製造業は動きようがない。

 ここまで読むとYouTubeを見たくなると思う。お時間あるときにぜひご覧いただきたい。自分なりに考えるコトがあると考える。(提供:くるまのニュース)

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