QRコード決済に完敗した「Suica」 ICカードの運命、今後どうなる? そもそもなぜJR東日本の半分の駅でしか使えないのか
QRコード決済の普及が著しい。2021年のQRコード決済の取扱高は前年度比7割増の約7兆3487億円になった。
複雑怪奇な交通系ICカード

これまで、全国では複雑怪奇な交通系ICカードの企画が乱立してきた。
政令指定都市の北九州市を走る北九州市営バスでは2021年10月、ようやく「nimoca」の利用が可能になり、Suicaなど全国相互利用サービスに対応するカードが使えるようになった。
整備は進んでいるようで、熊本市では路面電車・バスでSuicaなどのカードが利用できる。市民に最も普及している「くまモン」のICカードは、熊本以外では使えない。
岡山の路面電車・バスはもっと複雑だ。路面電車と大半のバスはSuicaなどが利用できるにもかかわらず、岡山市内でメジャーな中鉄バスの一部路線だけはSuica非対応(路面電車・バス用のハレカカードのみ対応)となっている。
QRコード決済の普及によって、 こうしたカードの乱立問題が解消されると思っていたら、そうではなかった。それぞれにQRコードを使った独自システムの開発を進めているのだ。
QRコード決済は普及したものの、バーコードをかざすだけで電車やバスに乗れるわけではないらしい。果たして、これは便利なのだろうか。