新車が品薄! 納車は「1か月」から「4年以上」まで、なぜそんなに幅広いのか? 各メーカーに聞いてみた
中古車価格の高騰にも表れている通り、新型コロナ禍などを背景とした新車の品薄状態が続いている。納車までの期間はメーカー・車種によって幅もある。各社に状況を尋ねた。
三菱デリカ、1か月納車の理由は?
スズキの販売担当者は、
「全ての車種ではないが、ジムニーのような決して燃費がいいとは言えない車種よりも、比較的燃費が良く幅広い層から注文を受けるような車種の製造を優先するケースがある」
と、ジムニーの納期が遅れている一因を明かした。
つまり、低燃費車の方が製造の優先順位は高く、納車までの期間が短くなる場合もある。ちなみに軽自動車「アルト」は、現在長くても5か月ほどで納車可能だという。
そうした中、SUVなどを多く販売している三菱自動車は、半導体不足などの影響を受けずに新車を比較的すぐに納車できるメーカーだ。
実際、三菱自動車で「デリカD:5」を注文すると、1か月ほどで納車される。自動車メーカーは軒並み納車待ちが発生している状況の中で、なぜ、三菱自動車だけが1か月あまりで納車できるのか。
その理由を三菱自動車の販売担当者に聞くと、
「車種によって異なるが、三菱自動車の関連会社(商社など)で多くの半導体や部品をストックしているため、自動車の生産に大きな影響が出ていない。もちろん注文が集中している車種については納車までに時間がかかっているが、それでも半年前後だ」
と説明。一方で、
「当社で扱っている認定中古車などの人気も非常に高まっており、他メーカーの車に乗っていたユーザーからの問い合わせも増えている。ここ数年の同じ時期と比較しても、認定中古車の在庫は少なくなっている状況だ」
と付け加える。