電気バスがパリで大炎上事故! 日々高まるEVへの不安、「容易に消火ができない」弱点をどう克服するのか
パリ交通公団が導入している電気バスが、相次いで火災事故を起こした。EV普及の妨げにならないのか。
火災原因で「EV離れ」も

モバイルバッテリーは発熱・発火の際、
・大量の水をかける
・水をはったバケツに放り込む
ことが推奨されるが、電気自動車のサイズだとそうはいかない。
前述の記事では、デンマークの消防車では電気自動車の事故に対応するため、内部に水をはれる特殊なコンテナを開発。一方、各メーカーではまだ十分な事故マニュアルが整備されていないことを指摘している。
これは電気自動車の「欠陥」というわけではない。ガソリン車でも予期せぬ火災事故はたびたび発生している。ただ、過去の事例を踏まえて安全策や消火方法も整備されている。開発途上の電気自動車はその点、技術の蓄積がまだ足りないのだ。
事故が電気自動車普及の足かせとなっていることは否めない。世界最大の自動車市場である中国では、2019年時点で相次ぐ車両火災が原因で
「EV離れ」
が起こっているとも指摘されている(『朝日新聞』2019年11月23日付朝刊)。
一方、安全性を高めるための技術開発も進んでいる。2020年11月には、周囲で火災が起きても発火や破裂の恐れが少ないリチウムイオン電池の開発を東芝が発表している(『読売新聞』2020年11月19日付朝刊)。2022年4月には、積水化学工業が電池パックカバーに利用できる「難燃軽量シート」を開発したと発表しているのだ(『化学工業日報』2022年4月1日付)。
最先端技術は期待値の高さゆえに、問題も大きく取り上げられる傾向にある。それでも電気自動車は日々安全性を進歩させ、次世代自動車に近付いているのだ。