「近鉄グループとの関係を保ちながら…」 なぜ三重の交通グループは3期連続の“最高益”を更新できたのか?

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三重交通グループHDが3期連続の過去最高益を叩き出した。だが、1102億円の営業収益を稼ぎ出すその実態は、近鉄傘下の地域のバス会社ではない。利益の7割近くを不動産が稼ぎ出す異色の収益構造を持つ。ハンズ閉店や深刻な運転士不足によるコスト増の逆風に立ち向かう、知られざる名門上場企業の地力を解剖する。

バス会社を超えた総合地域企業

熊本市で開業予定のビジネスホテル(画像:三交イン)
熊本市で開業予定のビジネスホテル(画像:三交イン)

 注目すべきなのは、同社が近鉄グループ内の地域バス会社という枠にとどまっていない点である。

 2026年3月期の営業収益を部門別に見ると、バス事業などの運輸は前期比9.5%増の265億4200万円、分譲や賃貸などの不動産は同6.5%増の387億9500万円、石油製品・生活用品・自動車販売などの流通は同3.3%増の362億4400万円、ホテルや旅行業などのレジャー・サービスは同9.4%増の167億1100万円となっている。本業とされる運輸は全体の22.4%にとどまり、不動産が32.8%、流通が30.6%、レジャー・サービスが14.1%を占める。事業の分野は広く、部門の比率は大手私鉄の事業構成に近い。

 一方、営業利益を見ると、運輸は前期比139.6%増の12億4000万円、不動産は同9.0%増の66億7800万円、流通は同29.0%増の7億7700万円、レジャー・サービスは同3.6%減の11億100万円である。営業利益では不動産が全体の68.2%を占めており、グループの実態はバス会社というより不動産事業の比重が大きい。実際、近鉄グループHDの公式サイトの子会社・関連会社一覧でも、同社は運輸ではなく不動産に分類されている。

 さらに不動産部門の内訳を見ると、営業収益は分譲事業が34.4%、賃貸事業が29.1%、建築事業が12.0%、環境エネルギー事業が13.6%、仲介事業が2.5%、不動産管理事業が8.2%となっている。不動産分野の中でも特定の業務に偏らず、複数の領域を持つ事業構成となっている。

 これらを踏まえると、近鉄グループ内での同社の位置付けは、地域のバス会社にとどまらず、三重県や愛知県を中心に複数分野で事業を行う企業グループとして捉えることができる。

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