物流崩壊の足音に気づかぬ「荷主たち」――改正効率化法7割が不知、2030年“供給断崖”の現実とは

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2026年施行の改正物流効率化法、認知率は16.8%にとどまり7割が内容を把握せず。荷主・運輸・消費者の認識格差が供給網に影を落とし、2030年の輸送ひっ迫リスクが現実味を帯びる。

歪むサプライチェーン

改正物流効率化法に関する企業の意識調査(2026年4月)(画像:帝国データバンク)
改正物流効率化法に関する企業の意識調査(2026年4月)(画像:帝国データバンク)

 今回の調査から見えてくるのは、サプライチェーンに関わる面々が、それぞれの立場で正解を求めた結果、全体の流れに無理がたまっている実態だ。荷主は納期を縮め、コストを削ることに力を注ぐ。一方で、運び手である運輸・倉庫業者は、現場の負担増や人手不足をどう切り抜けるかに追われている。

 そこに、速い配送や送料無料を当然の権利と受け取る消費者の意識が重なる。送料無料や即日の仕組みが当たり前になり、そのしわ寄せが現場に来ている(小売)との声があるように、この期待に応えようとする動きが、皮肉にも荷主側の発注の仕方を縛り、現場の首を絞めることにつながっている。

 こうしたいくつもの思惑が入り混じるなかで、産業界はやっと、自分たちの都合を超えた協力の形を探り始めた。解決への道筋として関係者同士の連携を強めることを挙げた企業は39.3%にのぼり、最も多い。自分たちだけの工夫では、もはやこの行き詰まりを打破できないという認識が、業界全体に広がりつつある。

 現場からは荷受け体制がないため、効率化の提案も受け入れてもらえない(卸売)といった、商慣習の壁にぶつかる嘆きも漏れる。現場が背負わされてきた重荷を、これからはつながりに関わる全員で分け合っていく。そんな段階に入ったといえるだろう。

 実務の面でも、変化の兆しははっきりと数字に表れている。運行計画の見直しは24.4%に達し、リードタイムの確保を重視する企業も23.5%を数える。デジタル技術への関心も21.7%と低くない。即日という意識をなくし、荷主側がキャパシティに見合った発注をすべきだ。最大7時間もの待機を強いるような状況は、罰則などの対策がなければ変わらない(運送)という切実な訴えをどう受け止めるか。

 いまはまだ、責任者の決定(5.3%)や道具の活用(7.3%)、作業場の整備(9.8%)といった足元の地固めにまでは関心が及びきっていないが、協力の輪が広がるにつれて、これらこそが滞りのない物流を支える土台として重みを増していくに違いない。

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