「返礼品 = ポルシェ」が現実に? 自治体の6割が動く、ふるさと納税“モノ離れ”の新潮流

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受入額1.2兆円超と過去最高を更新したふるさと納税が、「モノ」から「移動」へ劇的な転換を見せている。ユーザーの7割が体験型に関心を寄せる中、EV貸出やタクシー周遊といった「モビリティ版」は寄付件数が2021年度比210%と急伸。地域の足を支え再訪を促す、新たな地域経済循環の最前線を追う。

多様化するモビリティ返礼品

ふるさと納税の返礼品として体験できる列車「マグマやきいも電車」(画像:Afro&Co.)
ふるさと納税の返礼品として体験できる列車「マグマやきいも電車」(画像:Afro&Co.)

 モビリティに関連した返礼品のなかでも、タクシー分野の展開は早い。第一交通産業(福岡県北九州市)は、宮城県の秋保温泉周辺や熊本県熊本市で周遊フリー利用券を出すなど、観光タクシーの貸切サービスを行っている。時間単位で借り切ることで、利用者は自分の好みに合わせて地域を巡ることができる。

 鹿児島市では2026年2月、車内で地元の焼き芋を味わいながら回遊する「マグマやきいも電車」が登場した。移動する空間そのものに楽しみを加えた形だ。あわせて、EVを軸にした取り組みも進んでいる。

 北海道上士幌町のカミシホロホテルでは、ポルシェ・タイカン4Sなどを最大24時間利用できるプランを用意した。同町は2022年4月26日に国から第1回脱炭素先行地域に選ばれており、移動の脱炭素化を地域ブランドの向上に結びつけている。神奈川県の小田原・箱根で展開するeemoも、14ステーション、30台体制でEVカーシェアを運営中だ。

 こうした動きは、移動手段を観光資源や環境インフラへと広げていく流れを物語っている。タクシーや路面電車、そしてEVカーシェアを軸とした変化は、これからも続いていくだろう。

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