都内分譲マンションで進む「静かな分断」――自家用車所有率「47%」が示す駐車場収益の転換点
都内分譲マンションで、駐車場を巡る前提が揺らぎ始めた。車所有者の43.9%が将来的な「非保有」を検討する一方、SUV大型化やEV重量増で既存設備とのズレも拡大。空き区画と修繕費不安が同時進行する、都市住宅の新たな課題が浮かび上がっている。
代替困難な確実性という価値

将来的に車を持たない暮らしを望む人が43.9%にのぼる一方で、そうは思わないと答えた層は56.1%を占め(「あまりそう思わない」「全くそう思わない」の合算)、今なお多数派だ。その背景には、
・子育て
・週末の遠出
・災害時の備え
・高齢の家族の送迎
といった切実な事情が透けて見える。公共交通が網の目のように走る都内であっても、いざという時に車がもたらす自由な動きは、他では補えない重みを持っている。
「手放したくても手放せない」という感覚は、シェアサービスの普及論とは切り離して考えるべきだろう。新しい車の使い道への関心が計58.5%と振るわない事実は、今のサービスが
「使いたい時に確実に使える」
という信頼を勝ち得ていないからだろう。予約の競合や移動の手間を避け、高い維持費を飲んででも手元に車を置く確実性を取る。所有し続ける層にとって、車は生活の質を守るための揺るぎない土台となっているのではないか。