あおり運転の被害者「73%」という現実! ドラレコを「付ける人」「付けない人」は何が違う? ソニー損保調査が映す普及局面の構造変化
ドラレコ搭載率5割突破の衝撃

ソニー損保(東京都大田区)が2025年7月、月に1回以上ハンドルを握る18歳から59歳の男女1000人を対象に行った「全国カーライフ実態調査」の結果が興味深い。
ドライブレコーダー(ドラレコ)を「すでにつけている」と答えた人は53.8%にのぼり、過半数に達した。一方で「つけたいと思う」人は29.3%、「つけたいと思わない」層も10.4%存在している。これまでの搭載率を振り返ると、2021年の43.0%から着実に伸び、2023年に52.5%、2024年は51.9%、そして2025年に53.8%に達した。
3年続けて過半数が利用している現状は、市場のあり方が変わったことを物語っている。勢いに任せて伸びる成長期は終わり、
「まだ手にしていない層へどう向き合うか」
という、成熟した段階に入ったといえる。普及率が5割を上回ったことで、ドラレコはもはや一部の人が備える専門的な道具ではなく、家電のように身近な存在になった。今後は、購入をためらう人々が抱く心理的なハードルをいかに取り払うかが、市場の行方を左右しそうだ。
施工不要な「家電化」への変貌

現在の市場を見渡せば、暗視機能や3カメラ、全周囲対応といった多種多様なモデルが並び、用途や予算に応じた選択に事欠かない。買い求める場所も、
・カー用品店
・ホームセンター
・家電量販店
・ネット通販
まで幅広くなった。こうした選択肢の広がりと並行して注目を集めているのが、コードの配線作業を省いた取り付けの極めて容易なモデルだ。
かつてドライブレコーダーは、専門技術を持つスタッフの手を借りなければ導入しにくい特殊な機材であった。しかし、そうした時代は終わりを迎えつつある。今は誰もが手にしたその場ですぐに使い始められる、家電に近い性質を強めている。
性能を競い合う時期を経て、メーカー各社の関心は、利用者が抱く手間や作業への負担をいかに減らすかという一点に向いている。専門的な施工を前提としない流れは、これまでの流通の仕組みを根本から変えてしまうかもしれない。