地下鉄は来ず、インフラが朽ちた街――高齢化率約6割、23区の“外れ”と化した「桐ヶ丘」という巨大団地のいま
1953年から続く桐ヶ丘の団地開発は約5000戸に及んだが、地下鉄7号線計画は1976年に中断され、街の将来像は大きく変わった。2020年には1丁目人口の58.9%が65歳以上となり、北区平均の2倍超に達するなど高齢化が進む。現在は再開発や商業施設整備が動き出す一方、交通網の遅れや人口流出が課題として残る。
加速する高齢化と「陸の孤島」としての現実

地下鉄の建設は断念された桐ヶ丘だが、団地の整備は1976(昭和51)年まで続き、1953年からの約20年以上でおよそ5000戸の住宅が整えられた。
しかし早い時期から開発が進んだこともあり、住民の高齢化は深刻な問題となっている。2020年の国勢調査では、桐ヶ丘1丁目の人口のうち約58.9%が65歳以上であることがわかった。これは北区平均の25%の2倍以上であり、高齢者の比率が非常に高い状態にある。
実際に赤羽駅からのバスや団地内では高齢者の姿が目立ち、10代から20代の若者や子育て世代は少ない。街の様子は年齢層の偏りをはっきり示している。
同じ北区でも、1990年代以降に地下鉄南北線の沿線となり人の流入が進んだ赤羽や志茂とは、状況は大きく異なっている。