「お米を買うか、ガソリンを入れるか」 ガソリン高騰で食費を削る人が「3割」――家計の優先順位が崩れるなか、次に何が起きるのか
ガソリン190円台、負担実感85.9%。1003人調査が示したのは、車を手放せないまま家計が削られていく現実だ。食費31.0%、趣味50.5%、貯蓄15.5%が減少。補助と課税の食い違い、分かれる乗り換え先が重なり、車前提の暮らしが限界に近づいている。
複合要因がもたらす家計圧迫

国際情勢に翻弄される燃料価格、幾重にも重なり合う複雑な税制、そして最適解を見出せず迷走する利用者たち。これらが複雑に絡み合った結果、家計のなかで真っ先に犠牲になっているのは、食費(31.0%)や趣味(50.5%)、そして将来への蓄え(15.5%)といった、生活の質や安心そのものである。
その象徴として、49.5%もの不満を集める「二重課税」という言葉が強い重みを持つようになった。だが、それすらも今の行き詰まりを生んでいる巨大な構造の、一端にすぎない。
本質的な問題は、国も個人も、それぞれの立場で筋の通ったはずの判断を積み重ねた結果として、この絶望的な袋小路に迷い込んでいる点にある。いま、人々の間で広がりつつある車を手放すという決断。それは決して新しい価値観への前向きなシフトなどではない。度重なる負担という重圧に、もはや耐えきれなくなったことによる、悲痛な防衛反応と見るべきだろう。
戦後の日本において、自家用車を所有し、それを前提に暮らしを組み立てることは、ごく当たり前の風景だった。しかし、その
「当たり前」
という社会のかたちが、外圧という激震に耐えかね、いま土台から音を立てて崩れ始めている。