なぜ日本人は「自転車専用レーン」を選ばないのか?――支持率31か国中「最下位」 インフラ不在のまま家計を削る「青切符」の現実

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支持率45%、判断保留40%――専用レーンに踏み切れない日本で、青切符が先行し出費だけが現実化した。制度理解は16.5%、スマホ反則金を知るのは3%にとどまる。環境整備と知識が追いつかぬまま、違反と家計負担が静かに拡大している。

共有されない前提と支持の停滞

「モビリティレポート2026」(画像:イプソス)
「モビリティレポート2026」(画像:イプソス)

 前述のとおり、世界に目を向ければ、住宅街の速度規制に7割が賛成している。日本でも安全を願う気持ちに変わりはないはずだ。それでも評価が伸び悩むのは、安全にお金や手間をかけたくないからではない。限られた道路を物理的に分け合うことで、自分の移動が不自由になるのではないかという、身近な不安が先立っているためだろう。

 そこには、道幅の狭さや歩車混在という、日本特有の事情が影を落としている。専用レーンを置いたところで、車にとっては車線が減るストレスがあり、自転車にとっては途切れがちな道が続くのではないか――という疑念が消えない。

 どれほど安全が高まるのか、その見返りがはっきりしないままでは、容易に首を縦に振ることはできない。結果として、賛否を決めかねる4割の人々が、今のままの景色を眺め続けている。判断が先送りされているのは、変化の先にある利便性が、まだ誰の目にも見えていないからだろう。

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