「3時間もタダで待てません」 4月の荷主義務化とタイパ時代、ドライバー34%不足予測が突きつける物流改革の限界と現場負担
荷待ち時間の削減策として期待されるバース予約受付システムだが、一部のベンダーでは、売上獲得を優先するあまり、輸送効率を損なうおそれのある「法令の抜け穴」へと誘導するような営業トークが行われているとの指摘もある。
バース予約管理の仕組み

バース予約受付システムとは、工場や物流拠点、小売店など、トラックが荷物の積み降ろしを行う場所で、作業の時間を事前に予約したり、実際にかかった時間を記録したりして、荷待ちや荷役の時間を管理するための仕組みである。
このシステムには、予約機能を使わず受付機能だけを使う場合と、時刻指定や時間帯指定とあわせて受付機能を使う場合がある。
とくに問題となるのは、時間帯指定ではなく時刻指定のみを認める運用である。例えば予約時刻が午前9時の場合、「1運行2時間ルール」では、9時を過ぎて荷主側の都合で待機が発生した場合だけが荷待ち時間として扱われる。しかし運送会社側は、9時の予約であっても余裕を見て現地に到着せざるを得ない。
・渋滞などを考え、30分早い8時30分に到着しても、この30分は運送会社側の判断として扱われ、荷待ち時間には含まれない
・仮に9時に間に合わず、荷主の指示で13時から積み込みが始まった場合でも、その間の4時間は予約に遅れた運送会社側の事情とされ、荷待ち時間には含まれない
このように、時間帯指定ではなく時刻指定のみの運用では、現場で避けがたい待機時間が運送会社側の負担として扱われやすい。そもそも、渋滞などの影響を考えれば、指定時刻にぴったり到着することは現実的に難しい。
荷主の立場から見れば、時間帯ではなく時刻だけを指定する運用にすれば、荷役時間は別として、荷待ち時間を理論上ゼロに近づけることもできる。さらに、バース予約受付システムのなかには、「1運行2時間ルール」の解釈の隙間を利用する方法を荷主に助言し、営業につなげようとする事業者も存在している。