「令和のオイルショック」――燃料費30%増で運輸業の「利益8割」消失! 4社に1社が赤字転落、従来収益構造の脆弱性が浮き彫りに
燃料費30%上昇で運輸業の営業利益は平均80%減、4社に1社が赤字転落――「令和のオイルショック」が物流網の持続可能性を根本から揺るがす。
物流現場の衝撃

「令和のオイルショック」とも呼べる事態が、物流の現場を揺さぶっている――。
帝国データバンクが約9万社の財務データを基に行った試算によれば、燃料費が2025年比で30%上昇した場合、企業1社あたり年間48.4万円の負担増が発生し、営業利益は平均で4.77%減少する(2026年3月18日発表)。全産業で赤字転落は2.93%にとどまるが、運輸業に限ると状況は大きく異なる。営業利益は平均で約80%減少し、4社に1社、すなわち24.57%が赤字へ転落する。
この格差は、燃料コストの増減という表面的な要因を超えた構造的な問題を示している。運輸業はこれまで、安価なエネルギー供給という外部環境に依存し、本来自ら負担すべき環境負荷や投資コストを事実上、外部に転嫁してきた。今回の価格急騰は、その脆弱な均衡を破壊した。産業全体の付加価値がどこに蓄積され、どこから流出しているのかを分析すると、物理的な移動によって積み上げられた価値が急速に失われ、企業が守ってきた資産が損なわれている実態が浮かび上がる。