ダイハツ商用EV「314万円は高すぎる?」 認証不正を乗り越えた「257km」という実力――トヨタ連合が仕掛ける普及への包囲網
国内軽商用EV市場に、ダイハツが初の量産EVを投入した。257km航続距離と急速充電標準装備で、15万台市場の標準を塗り替え、事業コスト削減と物流効率向上を同時に狙う挑戦だ。
制度と運用モデルの刷新

軽商用EV市場を活性化させるには、長期的かつ多面的な対応が必要だ。制度面では、CEV補助金を単純に車両価格で判断するのではなく、実際の走行実績に応じて支援額が変わる仕組みへの見直しが求められる。
購入時の支援に加え、走行距離に応じた拠出を組み合わせることで、軽商用EVのメリットを現場で十分に活かせる環境が整うことになる。こうした仕組みがあれば、EVが長期にわたって業務で使われる道も開ける。
メーカーには、車両と充電、給電を一体化した月額利用モデルの構築が期待される。所有に縛られない活用の広がりは、新たな需要を掘り起こす可能性を秘めている。また行政も、配送業者などラストワンマイル事業者向けに、軽商用EV利用を前提とした調達基準を整える必要がある。こうした制度の整備は、商用EV市場の拡大に直結する。
車両価格の314万6000円は一見高額に思えるが、走行距離に応じた補助や、耐久性の高い電池を前提とした残価設定を組み込めば、月額利用料の観点で十分に合理性が示せる。目先の価格比較にとどまらず、事業運営の全体を支える仕組みを用意することこそ、市場を動かす原動力になるのだ。