「威圧感がないのが一番」 女性ユーザー「9割」が選んだ軽ワゴン、なぜ“丸い顔つき”が購買を左右するのか?

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軽自動車市場で女性の支持を集めるダイハツ「ムーヴ キャンバス」。新車販売の約8割を軽乗用車が占め、女性購入者は約9割に達する中、丸みあるデザインが心理的安心感を提供し、購買を後押しする重要な要素となっている。

やさしさを可視化する戦略

自動車(画像:写真AC)
自動車(画像:写真AC)

 デザインが女性ユーザーの購買行動にどの程度影響しているかは、ほかの調査でも明らかにされている。

 アスマークが2025年12月に発表した「日本における車保有者の実態を把握するアンケート調査」では、現在保有するクルマの外装・内装デザインや走行性能に「満足」と答えた人が全体で約9割に達していた。ちなみに「次回購入時に最も重視する点」では、「本体価格」が2割台半ばでトップとなり、「維持費」「安全性能」が続く結果だった。多くのユーザーにとって、好ましい外観や内装は「満たされて当然」の前提条件になっており、そのうえで価格や安全性が比較されている構図が見て取れる。

 タント、N-BOX、ハスラー、ムーヴ キャンバスといった車種は、室内空間の広さや収納、安全装備の充実などが女性ユーザーから高く評価されている。前述の「女性に人気の軽自動車についての調査」でも、ムーヴ キャンバスに対して「ツートンカラーがかわいい」といった声だけでなく、「トレイやボックスなど荷物が多くなりがちな女性に応えた収納が便利」といったコメントが寄せられている。

 こうした評価の広がりは、機能の充実を直感的な安心感へと翻訳して伝える工夫が成功していることを示している。利便性や安全性能といった数値化されやすいスペックを、丸みを帯びたやさしい表情を通じて表現することで、ユーザーに「自分にとって扱いやすい一台である」と理解させているのだ。

 こうした手法は、競争の激しい市場で自社の強みを際立たせるための有効な手段になっている。また、時代に左右されにくい愛着を感じさせる姿は、中古車市場での価値の維持にも貢献しており、購入後の経済的な満足度を高める一助だ。

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