なぜ金型「無償保管」は続いたのか――自動車産業と取適法施行【連載】自動車部品業界ウォッチ(5)

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自動車業界はEVシフトの揺り戻しやハイブリッド回帰で変革期を迎える一方、下請け企業に不当な負担を強いる金型問題が相次ぐ。2024~25年には4220個の金型不正保管事例も発覚し、新法「取適法」の施行で監視と保護が強化される。

金型問題の顕在化

自動車部品業界の変革イメージ
自動車部品業界の変革イメージ

 自動車産業は今、100年に一度とも言われる大変革期にある。電気自動車(EV)への移行が加速するなか、従来の内燃機関向け部品を手がける企業は、従来のビジネスモデルだけでは生き残れない時代を迎えた。本連載『自動車部品業界ウォッチ』では、こうした変化のなかで各社がどのような戦略を描き、どのように新規事業や技術に挑戦しているかを追う。国内外の公開情報を整理・分析することで、自動車部品業界の“今”を浮き彫りに。EV化という大波に対応する部品メーカーの戦略と、業界構造の変化を見通すことで、読者に新たな知見と業界理解を提供する。

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 自動車業界は急速なEVシフトにより、大きな変革期を迎えている。EVの普及でエンジン車が淘汰されるかと思われたが、近年はEVシフトの揺り戻しによりハイブリッド車への回帰も起きている。こうした変化にサプライヤーも対応を迫られ、生き残りをかけた動きが活発化している。

 2024年から2025年にかけては、自動車メーカーとサプライヤー、あるいはサプライヤー同士の間で「金型」をめぐる問題が注目を集めた。第5回では、自動車業界における金型問題の現状と課題に焦点を当てる。

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