「利益半分でも群馬にこだわる?」 スバル国内生産“聖域”死守か――関税と輸出依存のジレンマ
スバルは売上高4兆6857億円と堅調も、営業利益は4053億円で13.4%減少。北米依存と輸出主導型構造が、関税15%の影響で利益を圧迫し、将来投資の余力も危うくしている。
地政学リスクの価格

トランプ政権が掲げる米国ファースト政策は、従来のグローバル経済の前提を根本から変えた。かつては経済合理性に基づき、日本メーカーが高品質な日本製品を輸出し、外貨を獲得することが正とされた。しかし、米国の高関税政策は、日本からの輸出を事業上の負担に変えてしまった。
スバルの経営戦略は、国内生産を維持し雇用を守ることを重視してきた。しかし、米国の関税引き上げにより、国内で生産した車を北米市場に輸出するモデルは利益面で不利になった。
トヨタやホンダなど、早期に現地生産へシフトしたメーカーは、関税の影響を最小限に抑えることに成功している。対照的にスバルは、利益の流出を抑えるための防御的対応に追われ、将来投資の余力を削られるリスクに直面している。
関税だけでなく、米中貿易摩擦や国際物流制約も影響する。北米市場への依存度が高いスバルは、政策や貿易環境の変化に敏感であり、販売台数の維持と利益確保の両立が、これまで以上に難しくなっている。