「利益半分でも群馬にこだわる?」 スバル国内生産“聖域”死守か――関税と輸出依存のジレンマ
スバルは売上高4兆6857億円と堅調も、営業利益は4053億円で13.4%減少。北米依存と輸出主導型構造が、関税15%の影響で利益を圧迫し、将来投資の余力も危うくしている。
「北米一本足」の歪み

スバルの経営構造は、日本の自動車メーカーのなかでも非常に特殊な形で成り立っている。現在、世界販売台数の約70%、およそ85万台を北米市場が占めている。この比率は、マツダやホンダ、日産の約40%前後と比べても突出している。
一方で、北米向け車両の約半数は群馬製作所をはじめとする国内工場からの輸出で賄われている。トヨタの3割弱、ホンダの2割を下回る輸出比率と比べると、スバルの輸出依存度の高さが際立つ。この構造から、他社より多く北米で売る一方で、生産は国内に集中しているという、スバル特有のねじれが見えてくる。
円相場が1ドル150円台と歴史的な円安となった時期には、この構造は国内雇用を守りつつ、円安メリットを享受できる有利な状況をもたらした。しかし、トランプ政権下で輸入車関税が従来の2.5%から15%に引き上げられたことで、この構造は“急所”に変わった。
さらに北米市場の成熟やスポーツタイプ多目的車(SUV)市場の競争激化も、利益率に影響している。高い輸出依存は物流コストや部品調達の影響も受けやすく、販売台数の確保だけでは利益確保が難しい状況を生んでいる。売上と利益の乖離が、スバルの経営リスクを浮き彫りにしている。