「ヘッドライトまぶし過ぎ」の正体! なぜSUVとLEDは「光の壁」を作るのか?

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自動車ヘッドライトの高性能化が進む一方、LEDや青白光の普及で「まぶし過ぎ問題」が顕在化している。英国調査では夜間運転中の33%が運転回数を減らし、日本でも光軸ずれやオートハイビーム不具合が安全課題となっている。

日本のまぶし過ぎ問題

リポート「公開済みプロジェクト報告書 PPR2072 英国道路における車両照明のグレア:文献レビュー」(画像:Transport Research Laboratory)
リポート「公開済みプロジェクト報告書 PPR2072 英国道路における車両照明のグレア:文献レビュー」(画像:Transport Research Laboratory)

 日本でも自動車のヘッドライトのまぶしさは一部で問題視されている。2023年には、ダイハツ工業の軽自動車でヘッドランプレベリング試験の不正が発覚し、話題となった。

 日本の道路交通法では、2017年3月の改正以降、夜間は原則としてハイビームで走行することが標準とされ、対向車や先行車がいる場合はロービームに切り替えることが明確化されている。

 こうした規制により、まぶし過ぎ問題には一定の対策が施されているといえる。しかし、ユーザーがヘッドライトを交換した際に光軸がずれ、ロービームでもハイビームに近い状態になる場合がある。また、車両のカメラで周囲を検知し自動でハイビームとロービームを切り替えるオートハイビーム機能の不具合も、まぶしさの原因となることがある。

 一部の車両では、停車時と走行時のピッチング幅が大きく、走行状況によってはロービームでもハイビームに近い状態になることがある。

 日本の道路交通法では、すれ違いや先行車がいる場合に「減光義務」が課されている。この義務に違反すると、普通車であれば違反点数1点と6000円前後の反則金が科される。

 一方で、夜間に歩行者や対向車、先行車がいない状況でもロービームのまま走行すると、道路交通法違反となる可能性がある。

 こうした状況は、ドライバーにとって悩ましいまぶし過ぎ問題である。現状では、各自が状況に応じてハイビームとロービームを適切に切り替えるしかない。また、夜間の運転時に偏光グラスを装着することも一案となる。

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