台湾発「激安定期券」が都市を揺るがす! 月5800円で乗り放題、混雑と税負担の現実とは
台湾で誕生した激安地域共通定期券「TPASS」は、月1200元で都市圏の鉄道・バス・シェアサイクルが30日間乗り放題となり、利用者600万人超。都心過密緩和や郊外開発促進に寄与する一方、税金負担増や交通混雑など新たな課題も浮上し、都市交通の将来像を示すモデルケースとなっている。
市民生活や街づくりも変える存在

台湾で生まれた激安の地域共通定期券「TPASS」の人気が高まっている。TPASSとは、政府主導で整備された地域共通定期券で、企業の枠を超え、地域内のほとんどの公共交通やシェアサイクルを利用できる。
例えば首都圏をカバーする「基北北桃 生活圏TPASS」は月1200元(約5800円)で、人口約1000万人の台北都市圏4市(基隆市・台北市・新北市・桃園市)の鉄道、路面電車、路線バス、一部シェアサイクルが30日間乗り放題になる。
さらに、地下鉄が整備されていない地方では価格はさらに低い。台湾東部の観光地・花蓮県のTPASSは199元(約900円)、台東県は299元(約1400円)ほどである。安さゆえに急速に普及しており、台湾各地では「生活スタイルが変わった」と語る市民が増えている。
TPASSが生まれた背景には、日本の交通事情とは異なる台湾特有の事情がある。さらにTPASSの普及にともない、台湾ではさまざまな変化が起きつつある。
本稿は2024年まで台湾に留学していたMOTER-MAN氏との共同制作である。なお、通貨レートや運賃は2025年春時点の情報を使用している。台鉄では2025年6月に運賃が改定されている。