トヨタは国内投資、テスラは技術拡大――戦略再編が進む自動車業界、地殻変動のカギは何か?
2025年、自動車業界は製造拠点戦略の大転換期に入った。中国OEMは2026年までに海外生産能力430万台超を計画し、VWは欧州で年間73万台削減と150億ユーロのコスト圧縮を実施。トヨタやテスラの戦略と相まって、各社の適応力が勝敗を分ける局面に突入した。
技術革新促す競争力

グローバル市場では、中国OEMやVWとは異なる戦略を採る企業も存在する。トヨタは2024年、愛知県豊田市に車両工場を新設すると発表した。2030年代初頭の稼働開始を予定し、
「国内投資継続」
の姿勢を鮮明にした。国内生産には技術蓄積と品質管理の優位性があると判断している。2030年に電動車550万台以上の販売を目指すトヨタにとって、国内での技術基盤強化は戦略的に重要である。
一方、米テスラは別の路線を進む。ギガテキサスではモデルYとサイバートラックの生産を拡大し、オースティンではロボタクシーの限定運用を開始した。2024年第4四半期の生産台数は45万9445台に達し、従来の量産思想を超えた技術プラットフォーム戦略を展開している。
各社の戦略を比較すると、それぞれの合理性が浮かび上がる。中国OEMは「海外市場制覇」を重視し、VWは「効率性追求」で競争力を高める。トヨタは「技術継承による品質重視」を貫き、テスラは「未来技術」で差別化を狙う。この多様性こそがグローバル自動車業界を活性化させている。
異なる戦略が競い合うことで技術革新は促進され、消費者の選択肢も拡大する。競争激化は脅威である以上に、業界全体の進化を加速させる好機となるだろう。