LRTは単なる交通手段ではない? 宇都宮が実証した「地価11%上昇」、経済効果810億円を生む「公共交通指向型開発」の正体

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開業から2年で利用者1000万人を突破した宇都宮LRTは、渋滞解消と沿線地価11%上昇をもたらす「ネットワーク型コンパクトシティ」の中核。公共交通と都市開発を融合させた地方都市の新モデルとして全国の注目を集める。

経済波及で市税増加

ライトラインの沿線地価の推移(画像:長谷川工務店)
ライトラインの沿線地価の推移(画像:長谷川工務店)

 LRTがもたらす効果は、国土交通省が発表した栃木県内の公示地価にも明確に表れている。2024年に入って、LRT沿線の地価は前年比で商業地が約6%、住宅地が約11%上昇した。特に住宅地では、上位3地点をLRT沿線が占めた。

 経済効果は地価上昇にとどまらない。宇都宮市の試算では、LRT整備にともなう雇用創出により関連する所得が約260億円、消費支出が約180億円増加すると見込まれる。さらに計画中の西側延伸が実現すれば、経済効果は合計で810億円に達すると予測される。

 こうした経済活動の活発化は市の財政にも好影響を与えている。宇都宮市の市税収入は過去最高となる1000億円を超える見込みである。

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