スポーツカーの「スポーツ」とは何なのか?

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国内で純粋な2ドア・2シーターは少ない。規制対応で開発費が高騰する中、SUVやスポーツセダンまで拡張されるスポーツカー市場の現状と、希少価値が中古価格に反映される背景に迫る。

高コスト時代の車戦略

自動車(画像:Pexels)
自動車(画像:Pexels)

 では、スポーツカーのスポーツとは何か。曖昧な概念の整理が必要だ。

 車両重量を1400kg以下、パワーウェイト比を6kg/ps以下、前後重量配分を50±5%と定めるような性能基準を設けることで、主観ではなく数字に基づき区分できる。メーカーも消費者も共通の理解を持てる。

 さらに、省エネ車に「エコカー減税」があるように、運転性能に特化した車両を「スポーツカー認証」として公的に認める仕組みも考えられる。保険や税制、サーキット利用補助などの特典を設ければ、趣味車を支える社会的基盤が整い、メーカーの参入余地も広がるだろう。

 用途に応じたラベリングも重要である。「ピュアスポーツ(2シーター)」「スポーツセダン」「スポーティSUV」といった統一表示を導入すれば、消費者の混乱を防ぎつつ、多様なモデルの存在も認められる。

 今後はEV化の波を避けられない。だがEVでもスポーツは成立する。加速性能ではテスラ・モデル3パフォーマンスが多くの従来型スポーツカーを上回った。問題は重量である。2トン級EVは従来の軽快さという価値に反する。バッテリー技術の進歩が、軽量EVスポーツカーの実現に向けたカギとなるだろう。

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