自動車保険料「平均8.5%」引き上げの衝撃! 東京海上日動が異例の年2回値上げに踏み切った「物価高騰」という現実
2025年10月、東京海上日動火災保険が自動車保険料を平均8.5%引き上げる。1年で2度目の改定で過去最高率を大きく超える。背景には世界的な物価上昇や安全装備の高機能化による修理費の高騰がある。
保険料負担 公平化への挑戦

2025年1月の改定について、東京海上日動火災保険は
「リスク実態を踏まえ直近における保険金のお支払いが相対的に多いご契約条件を中心に引上げを実施し、それ以外のご契約条件では引上げ幅を抑えています」
と説明している。また、ゴールド免許割引率を拡大し、改定前の最大15%から改定後は最大18%に引き上げた。
さらに、型式別料率クラス制度の見直しも行った。改定前は3クラスだったが、保険料が低いクラスをふたつ、保険料が高いクラスをふたつ新設し、合計7クラスに細分化した。これにより保険料負担の公平化を目指している。
こうした工夫を重ねても、異例の1年で2回目の値上げに踏み切らざるを得なかったのは、物価上昇や自動車装備の高機能化による修理費の高騰が経営に大きな負担となっているためだろう。
なお、自動車保険の損害率は2019年度の58.8%から2024年度には66.7%まで上昇している。修理費の高騰だけでなく、保険料収入に対する支払い比率が高まっていることも示している。