「OBD2スキャナー」が支える診断改革! 電子制御車増加がけん引、年6.6%成長の市場とスマホ車両管理の普及

キーワード :
電動化と車両の高度化が進む中、診断ツール「OBD2スキャナー」の市場が拡大している。2024年には世界市場規模が約5,400億円に達し、年6.6%の成長が続く見通し。予防整備やデータ管理の需要を背景に、整備現場から一般ドライバーまで用途が広がっている。

車両診断市場の拡大

車両に搭載されるようになった「OBD端子」(画像:写真AC)
車両に搭載されるようになった「OBD端子」(画像:写真AC)

 OBD2スキャナーは、車両に搭載された電子制御ユニット(ECU)から情報を取得する診断ツールだ。エンジンや排出ガスシステムの状態、故障コードなどを読み取ることができる。

 車載診断システム「OBD(On-Board Diagnostics)」は1990年代以降、世界的に導入された。日本でも2021年10月から、OBDを活用した点検が義務化されている。現在は第2世代にあたる「OBD2」が主流となっている。

 OBD2スキャナーは、車両のOBDポートに接続して使用する。エンジンやトランスミッション、ABSなどの電子制御装置の状態をチェックでき、故障コードの読み取りも可能だ。これにより、ユーザー自身が車両のコンディションを把握し、トラブルの早期発見や予防整備につなげられる。

 近年は、ハードウェア単体にとどまらず、スマートフォンアプリやクラウドサービスと連携する製品も登場している。BluetoothやWi-Fi経由でデータを転送し、モバイル端末でリアルタイムに車両情報を確認できるタイプが人気を集めている。

 OBD2スキャナー市場の拡大も著しい。Fortune Business Insightsによると、2024年の市場規模は36億36000万ドル(約5400億円)に達し、今後も年平均6.6%の成長が見込まれている。背景には複数の要因があり、本稿ではその構造を詳しく分析する。

全てのコメントを見る