テスラがフランスで販売「67%減」の衝撃――それでも欧州EV市場全体が伸びる理由とは
欧州でのテスラ販売が前年比▲46.1%と急落。EV市場は+26.4%と成長を続けるなか、VWは納入台数+112%で台頭。割引競争と充電網整備を追い風に、BMWやBYDも急伸する。テスラは政治リスクと商品戦略の両面で岐路に立たされている。
テスラ離れと新勢力台頭

テスラは欧州の消費者からEVの選択肢として外れつつあり、新たな競争時代に突入したといえる。テスラ以外の自動車メーカーにとっては、テスラの自滅によってEV販売を伸ばす好機が訪れた形だ。
欧州に進出して間もないBYDにとっても、テスラが敬遠される今は絶好のチャンスと映っているはずだ。価格競争では中国メーカーが優位に立てる。一方で、知名度や信頼感では欧州メーカーに分があるともいえる。
テスラにとっては、イーロン・マスクへの反発感情の払拭と、コンパクトEVの投入が喫緊の課題となっている。ただし、マスクへの嫌悪感は根深く、短期間で解消することは難しい。巻き返しには相当な困難がともなうだろう。
さらにいえば、マスク自身がEV販売のためにスタンスを180度転換するとは考えにくい。とすれば、テスラは今後、コンパクトカー投入以外にどのような一手を講じてくるのか。注目すべき局面である。