米国製「日本車」が里帰り? 現地生産330万台が突きつける日米の歪み! 関税25%の攻防を考える

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25%関税の撤廃をにらみ、日本車の“逆輸入”が通商交渉の切り札に浮上した。米国で年間330万台を生産する日本メーカーにとっては合理的選択肢であり、雇用維持を掲げるトランプ政権にも利点は大きい。左ハンドル販売や保安基準の壁を越え、戦略転換の現実味が増している。

メーカー別にみる「輸出可能車」

 日本自動車工業会の統計によると、2024年1月から12月までの国内乗用車生産台数は713万9188台だった。このうち輸出は381万9813台で、全体の過半を占める。米国向けは156万5715台にのぼる。

 一方で、日本の自動車メーカーによる同年の米国生産台数は約330万台と推計される。日本から米国への輸出台数の2倍以上を、現地で生産していることになる。

 メーカー別の米国生産台数は、トヨタ127万台、ホンダ100万台、日産52万台、スバル36万台、マツダ11万台など。各社は北米市場専用車だけでなく、グローバル戦略車も現地で生産している。米国における主な日本車の生産モデルは以下のとおりだ。

・トヨタ:カローラ/カローラクロス、カムリ、RAV4、ハイランダー/グランドハイランダー、タンドラ/セコイア、シエナ、レクサスES/TX
・ホンダ:アコード、シビック、CR-V、パイロット、パスポート、オデッセイ、リッジライン、アキュラTLX/ZDX/RDX/MDX
・日産:アルティマ、ムラーノ、ローグ、パスファインダー、ナバラ、タイタン、リーフ、インフィニティQX60
・スバル:アウトバック、クロストレック、アセント
・マツダ:CX-50

これらの車種には、北米市場の需要特性が色濃く反映されている。ただし、日本国内では未展開のモデルも多く、逆輸入が実現すれば、潜在的な需要を掘り起こす可能性がある。とりわけ、日本市場で一定の認知度があるブランドや車種であれば、受け入れられる素地はある。

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