空港なのにプールがある! シンガポール・チャンギ空港が世界最高の「乗り継ぎスポット」なワケ

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シンガポールの「チャンギ国際空港」は乗り継ぎでも人気。その利便性だけでなく、空港内における設備の充実度も群を抜く。空港利用者だけでなく、市民の遊びスポットとしても人気が高いという。

小国ゆえに国際線旅客に照準

シンガポール航空はチャンギ空港が拠点(画像:Singapore Airlines)
シンガポール航空はチャンギ空港が拠点(画像:Singapore Airlines)

 シンガポールの面積は約720平方メートルで、東京23区と同規模。人口は約569万人だ。国土が小さく、国内線はもちろんない。そのため、シンガポールは国内需要よりも国際線の旅客獲得に、国を挙げて力を入れてきた。

 チャンギ空港のこれまでの発展は、シンガポール航空によるところが大きい。

 シンガポール航空は、世界中に路線ネットワークを持つ。日本も例外ではなく、

・東京(羽田・成田)
・大阪(関西)
・名古屋(中部)
・福岡

がシンガポールと直行便で結ばれている。

 シンガポールへはもちろん、他の都市へ行く際にも「シンガポール乗り継ぎ」は地理的に利便性が高い。特に、東南アジアやオセアニア、さらに中東やヨーロッパなどへ向かう時にシンガポール乗り継ぎを利用する人は多い。

 航空会社自体も「機材が新しい」「機内サービスが充実している」「機内食がおいしい」など高い評価を受けており、これまで数々の賞を受けている。

 また、シンガポールを中継地として、オーストラリアやニュージーランドなどオセアニア諸国に向かう「カンガルー・ルート」も昔からある。オーストラリアのカンタス航空は、チャンギ空港を準ハブ(拠点)空港としている。イギリスのブリティッシュ・エアウェイズのシドニー便もシンガポール経由だ。

コロナでも人気ぶりは健在

チャンギ空港 年間旅客数の推移(画像:Changi Airport)
チャンギ空港 年間旅客数の推移(画像:Changi Airport)

 乗り継ぎの際の待ち時間をどう過ごすかは重要だ。空港内の施設が充実していることはもちろん、半日や1日近くあると、市内観光もできる。飛行機によく乗る人だと「次もシンガポールで乗り継ごう」という気分になるだろう。

 航空会社そして空港ともに評価が高いため、固定客も実際多い。さらに、空港スタッフのレベルが高く、案内表示はわかりやすく、トイレの清潔さもピカイチ。利用客のニーズをしっかりくみ取り、さらに先を見据えた設備投資やサービスなどを提供している。

 ほかに乗り継ぎでの満足度が高い空港に、香港国際空港がある。先述のSKYTRAXの空港ランキングで、かつてトップ5の常連だった。しかし、2021年は10位に転落。入国が厳格化されて乗り継ぎ客が激減し、空港としての魅力も半減したのが理由だろうか。そうだとすれば、他のアジア諸国よりも入国緩和が遅れている香港にとって、まだしばらく厳しい状況が続くことが見込まれる。

 コロナ禍で世界的に国際線の需要が激減した。チャンギ空港も例外でなく、年間旅客数が2019年の6830万人から、2021年は305万3000人まで減った。ターミナル2は改修のため、ターミナル4は需要減のため一時閉鎖となった。

 一方で、その期間にも空港内でキャンプをしたり、特設カート場としたりするなど、話題を作って発信する動きも見られた。乗り継ぎに関しても、シンガポール航空の利用客限定で空港内にスペースを区切って対応するなど、厳しい入国規制の中でも人の流れをなんとか途切れさせないよう努める様子がうかがえた。

 今後、国際線の需要は徐々に戻る。チャンギ空港に活気が戻り、世界最高の乗り継ぎ空港として再び君臨する日も近いだろう。

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