率直に言う P-1哨戒機は「失敗作」である――関係者も認めざるを得ない「国産化すべきではなかった」根本理由

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国産哨戒機P-1は、稼働率3割台・改修費4,000億円・改修期間10年の重荷を抱え、現場では旧型P-3Cの方が重宝される逆転現象も。信頼性なき国産開発の末路と、米製P-8A導入という現実的選択肢を検証する。

改修投資の無意味化

P-3C(画像:写真AC)
P-3C(画像:写真AC)

 第三は、改修の価値がないことである。P-1は将来的に使える機材ではない。

 はたして今後30年を使える機材だろうか。

 それはない。まずは1980年代の作戦所要に合わせた哨戒機である。P-3C哨戒機をジェット化したものでしかない。

 将来の作戦環境への対応は厳しい。潜水艦探知では熱尾流、曳き波、水中電場といった新機軸の追加は考えていない。海上作戦対応でも無人機との連接の考慮はない。将来戦争への適応でも敵国攻撃への配慮もない。敵国の大後方攻撃のために必要な空中給油機構の対応はない。

 それでいて運用コストは年々上がる。50機前後の生産数で専用機を作ると悪影響が出る。P-8Aのように母体民間機の部品は流用できない。予備部品のプールも貧弱となる。部品不足から壊れるたびに専用部品の再生産といった事態となるからである。

 それからすれば改修してまで使う価値はない。リスクやコストを投じるまでもない機体である。

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